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再建築不可なら佐藤忠商事

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不動産トラブル事例と解決
不動産トラブルなら佐藤忠商事にお任せください。
不動産トラブルは知らないと損害もその分大きいです。
再建築不可専門コンサルタント 佐藤忠商事トラブル事例項目
不動産トラブルは佐藤忠商事にお任せください。 不動産トラブル事例 Cace
家の前面「私道・区有通路・水路」が建築基準法外の道路で建替えが出来ない。
(東京都)
不動産トラブル事例 Solution
都内で「再建築不可」のケースのほぼ9割が「接道」に関係してきます。
「再建築不可」物件の立替を希望する際は、建築基準法43条但し書きを適用させます。
この建築基準法43条但し書きは各市町村によって細かい運用基準が異なります。
建築基準法43条但し書きを取得しても「再建築不可」という概念は変わりません。
では、そんなもの取得する意味があるのか?そう思われるかもしれません。しかし、この43条但し書きを取得できるか出来ないかでは、雲泥の差がでてきます。大きな利点は、「再建築不可ではあるが一定の基準を満たした建替えの建物に対して建築を許可された建築物」に対しては銀行融資が可能になると言うことです。
もちろん、「再建築不可」物件のまま、第3者に売却することは可能です。しかし、銀行融資の降りにくい「再建築不可」物件の売却価格は相場の2割〜3割程度と極端に低くなってしまいます。
これに対して、但し書き許可を取得した物件については、相場の7割〜8割程度で取引されるのが一般的です。佐藤忠商事では建替えやご売却を希望されるお客様に対して、現場測量から43条但し書き成立に向けての近隣交渉・43条但し書き取得後のご売却に至るまで最後まで責任を持って担当させて頂きます。また、どうしても43条但し書きの運用基準に該当しない物件についてもご売却の方法等をアドバイスさせて頂くことで幅広く対応させて頂きます。

不動産トラブルは佐藤忠商事にお任せください。

地役権
地役権とは、他人の土地を自分の土地の利便性を高めるために利用することができるという権利である(民法第280条)。「通行地役権」などがある。
この地役権が設定されている場合において、利用される他人の土地のことを承役地という

位置指定道路
特定行政庁から道路位置指定を受けた私道を、一般に「位置指定道路」と呼んでいる(建築基準法第42条第1項第5号)。

不動産トラブル事例 Cace
通行地役権を有する者からの恒常的に車両を駐車する者に対する通行妨害禁止請求が認容された事例・・・最高裁判決 平成17年3月29日(判例時報 1895号 56頁)
不動産トラブル事例 Solution
(1) 事案の概要
 Xの土地から公道に至る唯一自動車による通行が可能な位置指定道路(以下「本件通路土地」という。)には、幅員2.8m未満、積載量2.5t以下の自動車による通行を目的として通行地役権(以下「本件地役権」という。)が設定され、Xが本件地役権を取得している。
 本件通路土地に接する土地の所有者Yは、新たに購入した車両(以下「本件車両」という。)を、本件通路土地部分(以下「本件係争地」という。)に恒常的に駐車するようになった。
 Xは、本件係争地の通行を本件車両が妨害しているとして、本件係争地にXが有する本件地役権に基づき、Yに対し、本件係争地における通行妨害行為の禁止を含む、本件係争地を道路の目的外に使用する行為の禁止を求めて提訴した。
 原審高等裁判所は、Yが本件車両を駐車させている部分の残された幅員は3m余りあり、本件通路土地を通行し得る車両は、本件車両の脇を容易に通過できることからすると、本件車両によってXが本件通路土地を通行することが妨害されているとはいえないとして請求を却下したため、Xはこれを不服として上告した。

(2) 判決の要旨
 @本件地役権の内容は、通行の目的の限度において、本件通路土地全体を自由に使用できるものであると解するのが相当である。そうすると、本件車両を恒常的に駐車させることによって本件通路土地の一部を独占的に使用することは、本件地役権を侵害するものというべきであって、Xは、地役権に基づく妨害排除ないし妨害予防請求権に基づき、Yに対し、このような行為の禁止を求めることができると解すべきである。残余の幅員が3m余りあっても、これにより本件通路土地の通行が制約される理由はない。
 A通行地役権は、承役地を通行の目的の範囲内において使用することのできる権利にすぎないから、通行地役権に基づき、通行妨害行為の禁止を超えて、承役地の目的外使用一般の禁止を求めることはできない。
 B以上に説示したところによれば、Xの請求は、Yに対し本件係争地に車両を恒常的に駐車させてXによる幅員2.8m未満、積載量2.5t以下の車両の通行を妨害してはならない旨を求める限度で容認すべきである。

(3) まとめ
 実務において、前面道路が“持分を持たない私道”だけに接する土地の取引における媒介に際しては、慎重な調査が必要である。いままで車の通行に何等の支障もなかったとして十分な確認を怠ると、「新しい所有者(買主)に対しては、車の通行までは認めない」といわれ通行の承諾が取れずトラブルとなることがある。媒介業者には、このような持分を持たない私道の場合、通行の問題に限らず、各設備に関しても、所有者の承諾、利用制限、負担金等について、特に注意深い調査が求められる。

(財)不動産適正取引推進機構 紛争事例データーベースより記事引用

  ※掲載情報の正確性については万全を期しておりますが、利用者が本システムの情報を用いて行う行為については本システムの制作者、運営者は何ら責任を負うものではありません。また、同種の事案について、必ず同様の結果が得られるものではありませんのでご承知おきください。


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農家では生計がたてれられないので市街化調整区域の売却をしたいが、買手がつかない
。(埼玉県)
不動産トラブル事例 Solution
市街化調整区域だけに関わらず、農業振興地域等、本来農家の方たちを守る目的で作られた
制度なのにも関わらず、その制度が売却の邪魔をして苦しんでいる方々を沢山みてきました。農業だけで生計を立てることは至難の業といえます。
佐藤忠商事は、皆様が親から受け継いだ大事な土地をどのように有効活用できるのか?一件、一件違う表情をもった物件に対してアドバイスさせて頂きます。

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木造のアパートを建築し始めようとした所、近隣住民が団結して反対してきた為、建築業者が近隣を説得しほしいと頼まれたが、全く理解を示してくれないので困っている。(東京都)
不動産トラブル事例 Solution
一度当事者間で関係が崩れてしまうと当事者間で問題を解決することは非常に難しくなると言えます。佐藤忠商事は今までの近隣交渉のノウハウを活かしながら一件、一件納得いくまで話をし、近隣の方に理解を頂く事で解決をしました。

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売買を行う事が決まり、敷地の測量をして境界確定を行おうとした所、親同士の代からの怨恨で近隣住民が判子を押してくれない。(東京都)
不動産トラブル事例 Solution
ご売却をされる土地を分筆する目的がある場合、「近隣の立会い印」が取得できないことは非常に深刻な問題といえます。
以前は「残地で逃げる」と言う方法で分筆が可能だったのですが、今はその方法を使うことが出来ません。
このケースの場合、親同士の代からの代々続く怨恨という事もあり非常に苦労しましたが、
現況では確認できない公図上のみに存在する畦畔があったので、その畦畔を利用して解決をしました。

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境界が隣家との間の塀を越えて向こう側に有ることがわかりました
20数年前に購入した土地の境界が隣との間の塀を越えて10平米程度隣家側に入り込んでいることがわかりました。今度、土地を売却する予定にしてますが、塀の向こう側を分筆登記して隣家に購入を交渉、が隣の家が所有権を主張してきた。
不動産トラブル事例 Solution
裁判所で調停。 、「土地所有権確認の訴え」を起こして、 所有権を主張。
境界が確定していないので、「境界確定訴訟」を起こし境界を確定し決着。


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隣接建物による日照被害と損害賠償請求

日照侵害の程度は、社会通念に照らして受忍限度を超えるとは認め難く、不法行為を構成するものではないとして、損害賠償請求が棄却された事例 大阪地裁判決 平成17年9月29日(判例時報 1929号 77頁)

不動産トラブル事例 Solution
(1) 事案の概要
 Xは、マンションの1階の102号室を、平成12年10月に購入し、妻および子供1人と居住している。一方、Yは、当該マンションの南側の敷地に、昭和42年築の木造瓦葺2階建の建物を取り壊し、平成16年2月、家族向けアパート(本件建物)を建築した。
 Xは、Yのアパート建築により、冬季には全く日照を享受することができず、日照権を違法に侵害されたとして、不法行為に基づき、慰謝料等270万円余の支払いを求めた。これに対して、Yは、建築基準法等に違反していない上、Xはあえて1階を購入しているものであり、また、日照妨害の程度は軽微で、受忍限度を超えるものではないなどとした。

(2) 判決の要旨
 @Xは、X所有建物部分に対する従前の日照の利益を享受できなくなった侵害行為を受けたものということができる。
 Aしかし、もともとX所有建物部分が享受していた冬季における日照の程度は2時間であり、しかも、X所有建物全体に対する日照ではないことから、その利益を過大評価できず、むしろ、ごくささやかな程度であったと評価せざるを得ない。
 Bまた、Xは、本件マンションの1階部分の日当たりが悪いものであることを承知で、本件マンションの2階部分ではなく、1階部分を購入したものであり、日照がかなり制限されていることを認識・認容していた。また、早晩、従前建物の外観からして従前建物の建て替えがあることも予測の範囲内であったというべきである。さらに、Yも、本件建物の建築が、従前と比較して著しい侵害となるとは認識していなかったといわざるを得ない。
 C本件建物は、既に、境界線から1.2メートル後退して建築されているものであって、また、Yが法的規制を遵守しながら、なお採算性を考慮することも当然に許されるべきであるから、Yに対して、更に1.1メートル後退して本件建物を建築することまで求めるのは、過分な要求といわざるを得ない。さらに、本件建物が第一種中高層住居専用地域の日影規制を受けないものである上、仮にその日影規制を受けると仮定した場合でも、その日影規制の範囲内の建物であること等をも考慮すれば、本件建物の建築については、特別に問題となるべき事情を認めることはできない。
 D以上を総合考慮すると、日照が侵害されたとしても、これは社会通念に照らしてXの受忍限度を超えるものとは認め難いから、Yの不法行為を構成するものではないと評価するのが相当である。


(3) まとめ
 本件では、日照侵害は認めながら、建築基準法違反、日照被害の程度、地域性等を考慮し、受忍限度は超えていないとされた。

(財)不動産適正取引推進機構 紛争事例データーベースより記事引用

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蝙蝠が多数棲息する中古住宅は、建物の価格に見合った快適さを備えていないとして、売主に補修・駆除費用等の支払を命じた事例 神戸地裁判決 平成11年7月30日(判例時報 1715号 64頁)
不動産トラブル事例 Solution
(1) 事案の概要
 不動産業者Xは、不動産業者Zの媒介で、平成14年2月、売主Yと売買代金を7,200万円とする土地建物の売買契約を締結した。
 本件売買契約書には、本件不動産を現状有姿のまま引き渡すこと、売主は引渡し後2か月以内に発見された雨漏り等のみ責任を負うこと等が記載されていた。また、本件の重要事項説明書には、汚水及び雑排水について、「個別浄化槽」、「接面道路配管無」、「私設管の有無 無」等と、物件状況等報告書には給・排水、ガスとも「第三者敷地の利用 知らない」、「第三者の配管埋設 知らない」等と記載されていた。
 その後、Xは本件土地建物の引渡しを受け、調査をしたところ、Yの弟である隣地所有者AとYとの共有共用の生活排水管が本件土地の中央部を横切るように埋まっていること、さらに隣地に跨るようにY・A共有共用の浄化槽が埋設されていることが判明した。Xは、Y,Z及びAと話合いを行ったが物別れに終わり、Yに対して、瑕疵担保責任または債務不履行責任を根拠に、土地の分譲代金の下落分、既に売買契約を締結していた第三者との解約違約金、本件建物への火災保険料等の損害賠償を求めて提訴した。

(2) 判決の要旨
 @本件排水管と本件浄化槽の埋設は、地表面からその存在を認識することはできず、Xは本件排水管等が共有共用であることを知らなかったこと、Aが反対していたため、Xは当初の予定どおりに分譲することができなくなったことがなど認められ、本件排水管等の存在は、民法570条にいう隠れた瑕疵に当たる。
 A本件売買契約書には、YがXに本件土地建物を現状有姿のまま引き渡すことを前提に、Yが負う瑕疵担保責任を雨漏り等に限定する旨の特約が記載されているが、Yは、少なくとも本件浄化槽がAとの共有共用であった事実を知っていたと推認でき、それをXに告げなかったと認められるから、民法572条により、Yは、本件特約によって瑕疵担保責任を免れることはできない。
 BXは、引渡しを受けるまで現地に立ち入らないよう要請され、外部から内部の状況を詳細に把握することは困難な状況にあったこと等が認められ、Xに過失はなかった。
 C特定物の売主の瑕疵担保責任は、信頼利益に限られ、Xの被った損害は、解約違約金(50万円)と火災保険料(1万9千円)を認めるのが相当である。


(3) まとめ
 本件では、売主(非業者)が負う瑕疵担保責任を一定の事由に限定する旨の特約があっても、売主が地中埋設物の存在を知りながら買主に告げなかったとして、民法572条により、売主の瑕疵担保責任が認められた。

(財)不動産適正取引推進機構 紛争事例データーベースより記事引用

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請負契約
当事者の一方がある仕事を完成することを約束し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを約束するような契約を「請負契約」という。具体的には、家の建築工事、洋服の仕立て、物品の運搬などが「請負契約」に該当する。

「請負契約」では、労務の供給そのものが目的ではなく、仕事の完成が目的である点に最大の特徴がある。

隠れた瑕疵
瑕疵」とは「きず」「不具合」「欠陥」という意味である。

「隠れたる瑕疵」とは、特定物(新築住宅・中古住宅・土地など)の売買契約を締結した時点において、買主が知らなかった瑕疵であり、かつ買主が通常要求されるような注意力を働かせたにもかかわらず発見できなかった瑕疵のことである。

不法行為
他人の権利・利益を違法に侵害したことによって損害を与える行為をいう
不動産トラブル事例 Cace
裁判事例損害賠償請求は残存物の除去費用も含む

実際に除去した費用にとどまらず、残っている廃棄物の除去費用も含めて、売主に対する損害賠償請求が認容された事例 名古屋地裁判決 平成17年8月26日(判例時報 1928号 98頁)
不動産トラブル事例 Solution
((1) 事案の概要
 Xは、再開発事業に関してY1に売却した土地の代替地として、平成14年8月15日、Y1(S市)から、S市内に所在する土地を代金8,000万円余で購入した。本件土地は、同月1日、建設会社であるY2がY1に売却したもので、Y2が、本件土地上の建物(倉庫)を全部取り壊し、アスファルト舗装を実施していた。
 そして、Xは、本件土地上に歯科医院を建築することにし、建設請負契約を締結したA社において、本件土地上に舗装されていたアスファルトを剥がしたところ、地中に陶磁器の破片等(以下「本件廃棄物」)が埋没されていることが判明した。
 Xは、A社に依頼して本件廃棄物を除去し、その費用として283万円余を支払ったので、本件廃棄物が埋没されていることが売買の目的物の隠れた瑕疵に当たるとして、Y1に本件廃棄物全体の処理費用等合計2,310万円の損害賠償を請求し、Y2対しても、産業廃棄物を残地したまま、その上をアスファルト舗装し、産業廃棄物を隠蔽したものであり、不法行為責任が生じるとして、除去費用全額の2,310万円を損害として請求した。

(2) 判決の要旨
 @本件売買契約当時において本件廃棄物の存在はアスファルト等に隠されて容易にこれを認識できなかったことからすれば、本件廃棄物の存在が目的物の隠れた瑕疵に当たると認めるのが相当である。
 A本件廃棄物の中に本件倉庫の残骸が含まれていること及びY2において本件廃棄物の存在を知りながら、または知ることができたのにこれをY1に告げなかったことを認めるに足りる証拠もない。よって、Y2に対する請求には理由がない。
 BXが瑕疵担保責任に基づく損害賠償としてY1に請求し得るのは、Xが実際に除去した費用にとどまらず、本件土地に残っている廃棄物の除去費用(360万円)を含むと解するのが相当である。


(3) まとめ
 本判決は、本件廃棄物の存在が目的物の隠れたる瑕疵に当たると認めるのが相当であると判断し、さらに、実際に支出した除去費用に加え、今後必要となる除去費用も損害として認めたものである。

(財)不動産適正取引推進機構 紛争事例データーベースより記事引用

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隣地と共有共用の埋設管と瑕疵担保免責特約

分譲目的で買い受けた不動産業者が、隣地所有者と共有共用の排水管等が埋設されているとして請求した損害賠償が認められた事例 東京地裁判決 平成16年10月28日(判例時報 1897号 22頁
不動産トラブル事例 Solution
(1) 事案の概要
 Xは、平成10年6月、元付業者Y2、客付業者Y3の媒介で、売主Y1から、中古住宅を3,380万円で買い受け、8月に入居した。
 本件契約に当たり、Xが、Y1に「ムカデやゴキブリが巣を作っていないか」と尋ねたところ、Y1は、「見たこともない」と答えた。
 しかし、本件建物内には数十匹の蝙蝠が棲息し、天井裏等に大量の糞があり、染み、カビが発生していた。Y1は、蜴幅が出入りしていたと思われる通風溝に沿って白布を張り、契約締結後の7月頃には他の建築業者に「糞尿で臭いがするので、天井の断熱材を替えたい」と言ったが、結局工事をしないまま、本件建物をXに引き渡した。
 Xは、入居後、蝙蝠の駆除、糞尿の掃除、天井の貼替え等の工事を行って、113万円余を支払い、Y1らに対して、不法行為責任等に基づき、358万円余の支払いを求めて提訴した。
 他方、Y1は、蝙蝠の棲息は、中古住宅にあっては鼠等の棲息と同様暇疵ではないと主張し、Y2は蝙蝠の存在は現況調査でも確認されなかったと主張、さらに、Y3は調査義務を尽くしていると主張した。

(2) 判決の要旨
 @住居用建物は、そのグレードや価格に応じ快適に起居できるこ
とも、備えるべき性状として考慮すべきであり、生物の特性や個体数によっては、生物の棲息自体が建物の暇疵となり得る。
 A本物件は、3,000万円を超えるもので、相応の快適さが期待され、Y1はXの質問にも、ムカデ、ゴキブリを見たこともないと答えたのだから、一般人において嫌忌すべき生物が多数巣くっていないという意味での清潔さ、快適さが合意されている。
 B本件の場合、蝙蝠の数が極めて多数で、糞尿の量もおびただしく、Xはもとより、一般人の感覚でも、本件建物は価格に見合う使用性(清潔さ・快適さ)を備えたものとはいえないことは明らかであり、本件建物は暇疵がある。しかも、この瑕疵は取引上一般に要求される注意をもってしては容易に発見できないので、隠れた瑕疵であったといえる。
 CY1は瑕疵担保責任について、補修・駆除費用等128万円余を賠償する義務がある。
 DY2及びY3の責任については、不動産仲介業者が注意義務を負うとしても、特段の事情がない限り、蝙蝠の生息を確認するために天井裏等まで調査すべきとはいえず、調査しなかった過失があるとはいえない。


(3)まとめ
 本件は、蝙蝠の被害について、価格に見合う快適さを備えていないとして、売主に対して補修費用等の支払いを命じたが、媒介業者については、特段の事情がない限り調査義務違反はないとして、買主の請求を棄却している。

(財)不動産適正取引推進機構 紛争事例データーベースより記事引用

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特定紛争がら等が埋設された土地の瑕疵

購入した土地にコンクリートや煉瓦等の破片が混じっているとして土の入替え等を求めたもの、売主業者150万円、媒介業者20万円の費用負担で和解成立
不動産トラブル事例 Solution
(1)紛争の概要
 買主Xは、平成14年6月、業者Zの媒介で、売主業者Yから土地を 6,600万円で購入する売買契約を締結した。
 Xは、土地の引渡しを受けた後、再度現地を訪れた際、隣地が工事をしていて、地面に10pから20p大のコンクリートや煉瓦の破片が積まれているのを見たため、購入した土地についてもよく確認したところ、本件土地の北側沿いにコンクリートの塊等の「がら」が露出していた。
 Xは、Y及びZに連絡し、同年8月、現地で確認する一方、自らも専門業者に頼んで地盤調査をしてもらったところ、本件土地の全体にがらが混じっており、木造の建物を建築するにも杭を打つ必要が生じるなどの問題があることが判明、がら混じりの土地を良土に入替え、突き固めることを主張した。
 これに対しYは、隣地の南側擁壁工事や浄化槽撤去工事を行った際、がらは多少出ていると聞いているが、建築工事には問題がない範囲であるとし、また、同月、「敷地内の土の入替えは一切行わない」と回答した。その後、XはY及びXが発注した建築会社も加えて話合いをしたが、進展はなかった。
(2) 調整の経過

 委員3名により8回の調整を行った。調整の過程で、Xは、土地の買戻しか、土の総入替え、または、がらの撤去及び杭打ち工事費用(約 438万余円)の支払を求めた。
 これに対し、Yは、売主Aから土地を購入して、3区画に分筆し、その1区画をXに売却した。土地の購入時、擁壁の造成工事をしたが、大量のがらが出て来たという認識はなかった。また、地盤調査をしたが、その調査報告では多少の表示はあるが、建物の建築用地として支障はないとの判断だった。建物の建築に必要な範囲内で撤去はするが、全面的な土の入替えはできない、建物は建てられるし目的が達成できないわけではないので、土地の買戻しはできない、撤去費用の支払は難しいが、杭打ち費用の一部 100万円程度は負担すると主張した。
 一方、Zは、媒介業者としては、がらがあるかどうかは地中を掘らない限りわからないので、そこまでの調査義務は負わされておらず、責任はないと主張した。


(3)和解の内容
 本案件を解決するため、杭を打つことを前提にその費用をY及びZがどの程度負担するかの調整になった。
諸般の事情を勘案して、委員から、Yが 150万円、Zが20万円を支払うよう提示したところ、両当事者も同意し、本案件は和解に至った。

(財)不動産適正取引推進機構 紛争事例データーベースより記事引用

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連棟式建物の売買の説明義務

建替え目的の連棟式住宅の売買において、宅地細分化防止指導要綱の説明がなかったとして、売買契約の解除、手付金の返還及び売主に対する違約金の支払請求が認められた事例 東京地裁判決 平成9年1月28日(判例時報 1619号 93頁)

不動産トラブル事例 Solution
(1) 事案の概要
 買主Xは、平成7年6月、媒介業者Y2を通じて、売主Y1(非業者)から中古の土地建物を建替え目的で、3,200万円で買い受け、手付金300万円を支払った。
 本件建物は、棟割式の3戸連棟の建物の一つで、これを独立の建物として建て替えるには敷地を分割する必要があるが、区の「宅地の細分化防止に関する指導要綱」では、60u未満の敷地を認めていないため、区との事前協議が整わず、建築確認を得ることができない物件であった。しかし、Xが建替えは大丈夫かと尋ねたにもかかわらず、Y1及びY2は、本件指導要綱の存在を全く説明せず、接続している隣家の同意も容易に得られるから、建替えは自由にできる、と虚偽の説明をした。
 Xは、都への相談、区への照会等により、これらの事実を知り同年8月、Y1に債務不履行があったとして契約を解除し、Y1に対して、手付金の返還及び違約金640万円の支払を、Y2に対して、媒介手数料相当40万円の支払を求めた。Y1は逆にXに対して、債務不履行を理由に、違約金残額340万円の支払を求めた。

(2) 判決の要旨
 @Xは本件建物を建て替える目的を有しており、本件指導要綱は売買契約の締結に重大なかかわりを持っているが、Y1及びY2は、本件指導要綱の存在を熟知しており、売買契約締結時に説明することが容易であったのにその存在を全く説明せず、隣家の同意も容易に得られ、建替えは自由にできる旨説明したのであるから、説明義務違反は明らかである。
 AY1の説明義務は、売買契約における信義則から導かれる付随業務の一種であるから、XはY1に対して、同業務の不履行を理由として契約の解除をすることができる。
 Bしたがって、Xに対し、Y1は手付金300万円と説明義務違反による約定の違約金640万円を、Y2は媒介契約違反による媒介手数料相当損害金40万円をそれぞれ支払え。


(3) まとめ
 本件は、売主が非業者であり、説明は媒介業者が行ったのであるが、売主Y1についても違約金の支払を認めた厳しい内容の判決となっている。連棟式建物の建替えにおいては、宅地細分化防止指導要綱等のほか、接道関係等で、一戸建てへの建替えができないことも多い。重要事項説明等では、十分に注意する必要がある。

(財)不動産適正取引推進機構 紛争事例データーベースより記事引用

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越境物の不告知等をめぐるトラブル

新築土地建物を購入した買主が隣地との境にあるブロック塀の支えが越境しているとして越境物の撤去、慰謝料等を要求したもの。越境物の撤去及び補修工事で和解成立。

不動産トラブル事例 Solution
(1) 事案の概要
 買主Xは、平成17年6月に売主業者Yから、新築の土地付建物を3,380万円で購入し、同年9月に引渡しを受けた。
 Xは、契約の翌7月ころ、隣地との境にあるブロック塀の控え壁が出ていることに気付き、Yに聞いたところ「昔からの申し送り事項なので」との答えだったが、翌18年4月に「物件状況報告書」を見直したところ、「越境無し」と明記してあることがわかった。Xは、当該越境物は契約時に聞いていないので除去してほしいと要望したところ、Yは、越境物は隣地の所有であること、撤去はするが、ブロックが倒れても一切責任は負わない旨回答した。
 また、平成18年7月、契約書の特記事項にある地目変更登記がなされていないことが発覚、法務局で調査したところ、地目変更されていなかったために登録免許税に損害が発生していることがわかった。
 XはYに対して、越境物の撤去、地目変更登記不履行及び司法書士報酬の説明不充分による損害として10万円、Yの威圧的言動などによる精神的損害への慰謝料338万円などを要求した。
 これに対してYは、
・越境物は撤去する用意はあるが、塀の倒壊等の責任は負えない。
・現地で私道部分と建物の位置関係を説明しており、控え壁(越境物)は将来道路となる部分にあり、生活する上で支障はない。
・地目変更登記は、直ぐに対処する。
・解決策として、本物件を売却価格で買戻すことも検討する。
などと主張したが、折り合いが付かず紛争となった。

(2) 事案の経過
 委員3名により6回の調整を行った。調整の過程で、Xは、Yに対して、越境物の撤去とそれに要する費用の負担、当該越境物のため北側私道が殆ど使用出来ず、売買価格が不当であること、地目変更登記の不履行及び司法書士報酬についての不十分な説明に対する損害金10万円、庇取り付け工事のトラブルに対する慰謝料338万円当の請求に加えて、汚水枡の越境及び門扉の設置が不適切であることを主張した。
 これに対してYは、越境物の撤去、地目変更登記、登録免許税の補償の3点に加えて、汚水枡の撤去、門扉の移動にも対応するが、3百万円を越す多額の慰謝料等の支払には応じないと主張した。


(3) 和解の内容
 委員は、Xに対して、要求のような多額の慰謝料請求は難しい点をよく説明して説得したところ、Yの誠意ある対応が約束されれば慰謝料は請求しないと申し出た。
 これを受けて委員よりYに対して、@ブロック塀の控え壁の撤去A汚水枡の撤去B門扉の移動についての工事方法提案を要請し、提案内容についてXも納得したため、本件は和解が成立した。

(財)不動産適正取引推進機構 紛争事例データーベースより記事引用

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市街化調整区域
都道府県が、都市計画区域の中で定める区域(都市計画法7条、15条)。
市街化調整区域に指定されるのは、多くの場合、農地が広がり、建築物の密度が低い地域である。
市街化調整区域では、少数の例外を除いて住宅等の建築が禁止されている。

開発許可
都市計画法第29条の規定により、宅地造成等を行なう際に必要とされる許可のこと。

錯誤
錯誤とは、内心的効果意思と表示行為が対応せず、しかも表意者(=意思表示をした本人)がその不一致を知らないことである。
錯誤は本来、内心的効果意思を欠く意思表示であるから、錯誤にもとづいて法律行為を行なった本人を保護し、錯誤にもとづく法律行為を無効とするのが原則である。しかしそれでは表意者の意思表示を信頼した相手方の保護に欠ける結果となるので問題である。
そこで民法第95条では次の方法により表意者保護と相手方保護の調整を図っている。
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市街化調整区域内の土地の説明義務

市街化調整区域内の土地について、いかにも建築できるかのように買主を誤信させたとして、媒介業者に1,300万円の損害賠償が命じられた事例 津地裁四日市支部判決 平成9年6月25日(判例集未登載)

不動産トラブル事例 Solution
(1) 事案の概要
 買主Xは、平成2年5月、客付業者Y2及び元付業者Y3の媒介で、売主Y1から将来住宅を建てる目的で、市街化調整区域内の土地661uを、代金2,600万円、「契約交渉金」100万円で買い受けた。
 本件契約の締結に当たり、Xは、将来の建築目的をY2に告げていたが、Y2はY1にその旨を告げなかった。Y1は、Y3に対し、本件土地は市街化調整区域内のため建物が建築できない旨、契約書への明記を求めたが、Y3は、特約として「@地目が山林の為建築の場合開発許可等を要する、A調整区域のため売主は建物について責任をとらない、B @については買主負担とする」と記載した。なお、Y3が作成した重要事項説明書では、「市街化調整区域」、「建築許可等を要す」、「古家有」等と記載されており、Xは建築ができるものと信じて契約を締結した。
 平成6年6月になり、Xが本件土地の半分を売却しようとして相談したところ、現時点では、建物の建築ができないことが判明し、Xは、Y1に対して、錯誤無効を理由に代金の返還を、また、Y2及びY3に対して、媒介業者の説明義務違反を理由に損害賠償を求めた。

(2) 判決の要旨
 @Y1については、Xの購入動機が伝えられておらず、要素の錯誤があったとは認められない。
 AY2は、本件土地は市街化調整区域内にあるので、原則として建物は建築不可である旨を明確に説明すべき注意義務を負っているにもかかわらず、これを怠り、いかにも建築ができるかのように誤信させた。
 BY3は、不動産仲介契約はなかったものの、専門業者として助言・指導すべき義務があるのにこれを怠り、いかにも建築ができるかのように誤信させた。
 CY2及びY3は、Xが支払った2,700万円のうち、本件土地の時価相当分を差し引いた1,300万円を連帯してXに支払え。

(3) まとめ
 市街化調整区域内の土地をめぐる紛争では、宮崎地裁の事例などがあるが、いずれも損害賠償を命じられている。
 なお、本件は、控訴後、Y2及びY3が本件土地を半分ずつ、それぞれ1,200万円で買い受けることで、和解が成立した。

(財)不動産適正取引推進機構 紛争事例データーベースより記事引用

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長男が遺産を1人占めの事例

昨年、父(A)が死亡しました。父は多数の不動産を遺産として残しました。相続人は長男(B)、長女(C)と二男の私(D)の3人です。Bから遺産の分割について何の話もないため、先日謄本を調べましたら、Aの不動産は、A死亡直後に相続を原因として、全てBに名義変更されていました。このようなことができるのでしょうか。又今後どう対応したらいいでしょうか。
不動産トラブル事例 Solution
相続開始後、遺産は相続人の共有となりますので、通常は、B1人だけに相続登記をすることはできません。従って考えられますのは、Aが次のような遺言を残していることです。「遺言者Aは、その所有する不動産(又は財産)全てを長男Bに相続させる」。
このような「相続させる」趣旨の遺言が残されている場合は、「何らの行為を要せずして、被相続人の死亡の時(遺言の効力の生じた時)に直ちに当該遺産が当該相続人に相続により承継される」(最高裁判所平成3年4月19日判決)と解されていますので、Aの遺産である不動産の所有権は、A死亡と同時に、例えば遺産分割などの手続きを要しないで、直ちにBに移転し、従ってBは単独で(他の相続人の協力を要しないで)、不動産をB名義とする相続登記をすることができます。上記のような遺言が残されていますと、以上の次第でBは、他の相続人と何等の話し合いも要せず、遺産を自己のものとすることができます。

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法定更新
期間の定める賃貸借契約のおいて当事者が期間満了の1年前から6ヶ月前の間に更新をしない旨の通知または条件えお変更しなければ更新しない旨の通知をしなかった時は従前の契約内容と同一の条件で更新したものとみなす。(借地借家法26条1項)

信義則
権利の行使および義務の履行は、信義に従い誠実に行なわなければならないとする原則をいう。

正当事由
土地・建物の賃貸借契約において、賃貸人が契約の更新を拒絶したり、解約の申し入れをする際に必要とされる「事由」をいう。一般的に、賃貸借契約は、期間の満了や解約の申し入れによって特段の理由を必要とせずに終了するが、土地・建物の<賃貸借については、賃借人保護のために、更新拒絶等に当たって「正当事由」を要するとされているのである。(強行規定であり、これに反する契約条項は無効となる。昭和16(1941)年施行)
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裁判事例借地の一部分の契約更新拒絶

借地の一部が更地になっていることを理由にした当該部分の賃貸借契約の更新拒絶について、明渡しが命じられた事例 東京地裁判決 平成13年5月30日(判例タイムズ 1101号 170頁)

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(1) 事案の概要
 Xの被相続人Aは、Yの被相続人Bに対し、土地甲・乙・丙を含む土地を賃貸していたところ、昭和35年3月、土地甲・乙・丙につき期間20年とする更新契約を締結した。その後Aを相続したXとBを相続したYとで紛争を生じ、Yは土地丙の賃借権を放棄した。他方、土地甲・乙は法定更新がなされた。
 Yは、平成元年10月頃までに、乙地上の建物を壊して甲地上の自宅を曳行移設しようとした。他方、Xは、土地丙と土地甲・土地乙の境界を明確にするため、木製の塀を設置した。
 その後、Xは、土地乙が更地のままであったため、平成12年3月の賃貸借契約満了に際し、Yに対して、契約更新を拒絶し明渡しを求めた。Yは、土地乙は、土地甲と一体となって賃貸借契約の対象となっており、土地乙が更地となったのは、Xの妨害によるものであるとして明渡しを拒んだため、Xが明渡しを求めて提訴した。

(2) 判決の要旨
 @当初、一つの契約で賃貸借契約の対象とされた土地は、契約の終了の当否を判断するにあたって、同一の判断をするのが相当である。契約の対象とされた土地が明確に区分でき、使用形態が異なるなど特段の事情が存在する場合には、契約対象土地を区分し、それぞれ終了事由の有無を検討することができる。土地甲と乙は、土地丙を挟んでおり、利用形態も別個、独立であると認められ、賃貸借契約終了の当否を考えるに当たってはそれぞれ独立の対象として判断するのが相当な事情がある。
 A借地法によれば、借地上の建物が存在しない場合には、更新請求が認められない。しかし、建物不存在の理由が、賃貸人の責めに帰すべき事情による場合には、賃貸人が更新請求を争うことは、信義則上許されない。Yは、土地乙に建物を曳行移設する計画のために、Xに対し塀の除去を申し入れておらず、また、Xによる塀の設置もYの計画を阻止するためのものとは認められない。Yは、Xによる塀の設置以来、12年以上、土地乙を更地にしており、XがYの計画に異議を述べたこともなかった等の事情を考慮すると、XがYの計画を妨害したということはできない。
 B以上より、土地乙の部分に係る賃貸借契約は期間満了により終了したと解するのが相当であり、Xの明渡し請求を認容する。


(3) まとめ
 借地契約において、借地の一部についてであっても、地主の更新拒絶の正当事由があれば、その一部について明渡しを認めるとの学説が有力であり、これと同旨の裁判例もある(東京高判 昭和54年3月28日 判例タイムズ392号85頁)。他方、契約終了時の建物不存在の理由が賃貸人の責めに帰すべき事情による場合は、更新拒絶することは信義則上許されないとする判例(最判 昭和52年3月15日 判例タイムズ852号60頁)があり、本判決もこの考え方に沿ったものである。

(財)不動産適正取引推進機構 紛争事例データーベースより記事引用

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借地権
借地権とは次の2つの権利のどちらかのことである(借地借家法第2条)。
1)建物を所有する目的で設定された地上権
2)建物を所有する目的で設定された土地賃借権

従って、資材置場にする目的で設定された土地賃借権は「借地権」ではない。
また、青空駐車場とする目的で設定された土地賃借権も「借地権」ではないことになる。

停止条件
法律行為の効果の発生が、将来の不確実な事実にかかっているときの、当該事実をいう。例えば、「宅建試験に合格したら給料を3割上げる」と約束した場合の「合格」が停止条件である。 
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借地権譲渡の承諾書に用いる印章

買主が、借地権譲渡に係る地主の承諾書に実印の押捺と印鑑証明書の添付を要請し、地主が拒否したために、売買の効力が発生せず、媒介業者に対し、報酬金の返還が命じられた事例 東京地裁判決 平成11年5月18日(判例タイムズ 1027号 161頁

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(1) 事案の概要
 Xは、平成9年8月、Yの媒介により、借地権付建物を代金3,480万円で買い受ける旨の売買契約を締結し、売主Aに手付金200万円を支払った。本件契約では、同年10月末までに、Aが地主Bから借地権譲渡の承諾書を得ることが停止条件とされていた。Xは、本件契約の効力が発生しなかったときは、返還するとの約定で、Yに報酬金の内金(前渡金)として50万円を支払った。
 Yが借地権譲渡に係る承諾書の用紙を作成したところ、Xは、当該承諾書にBの実印の押捺と印鑑証明書の添付を要求した。Bは、従前から借地契約には実印を用いていないとしてこれを拒否し、そのため、本件売買契約の効力は発生せず、AはXに手付金を返還した。
 契約不成立により、Xは、Yに支払った報酬金の内金の返還を請求したが、Yはこれに応じなかったため、Xがその返還を求めて提訴し、Yは、Xが故意に停止条件の成就を妨げたとして反訴した。
 一審(八王子簡裁)は、Xの請求を認容し、Yの反訴を棄却したが、Yが控訴した。

(2) 判決の要旨
 @本件売買契約書には、停止条件として借地権譲渡につき書面による承諾が必要である旨記載されているが、どのような印鑑が押捺されるべきかについては明示的な定めがない。
 A一般に、不動産売買の必要書類には、当事者の意思の確実性を明確にする趣旨で、実印の押捺、印鑑証明書を添付する取引慣行があることは顕著な事実である。
 B借地権付建物の売買では、借地権譲渡について承諾が得られていることは重大な問題であり、地主の実印の押捺及び実印の真正を確認するための印鑑証明書の添付を求めることは、本件契約の約旨にかなった正当なことであり、理由がある。「書面による地主の承諾」の「書面」とは、地主により実印が押捺され、印鑑証明書が添付された書面を意味する。したがってXが停止条件を故意に妨害したとはいえない。
 Cよって、本件控訴は理由がないから棄却する。

(3) まとめ
 本件のようなトラブルを避けるために、媒介業者としては、契約の準備に当たり、承諾書等に用いる印章の種類についても事前に当事者の了解を得ておくなどの配慮が必要である。

(財)不動産適正取引推進機構 紛争事例データーベースより記事引用

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